2023年社長年頭挨拶
2023/01/06
代表取締役社長青木 泰
平素は格別のご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。 年頭に当たり、一言ご挨拶を申し上げます。
昨年は、資源・エネルギー価格の上昇や歴史的な円安により、当社においても電力価格の上昇という大きな問題に直面しました。 このような環境の中、堅調な合金鉄市況などの外部環境に恵まれた部分もありますが、これまでの構造改革の成果や安定操業の継続、コスト削減といった努力の積み重ねも大きく寄与することとなり、新日本電工グループが発足した2015年以来最高の利益水準となると見込んでいます。
本年は、合金鉄市況の悪化や電力価格の高騰による製造コストの上昇など、当社にとっては厳しい経営環境になると見込まれますが、最終年を迎える第8次中期経営計画(売上高600億円、経常利益60億円、ROE8%)を確実に達成するために、以下の課題に取り組んでまいります。
1.既存ビジネスの強化
安定生産を継続し、生産性のさらなる向上を図るとともに、電力料金をはじめ原材料のコストアップについて販売価格に転嫁できるよう全てのお取引先様にご理解いただくよう努めてまいります。また、昨年増強した生産能力(酸化ホウ素・フェロボロン・リチウムイオン電池正極材・EM4号炉など)を活用し、新規顧客の開拓による販売増加に努めることで今後の成長のための基盤を一層強化してまいります。
2.新規ビジネスヘの挑戦
現中期経営計画の方針に沿って、本年も社会の役に立つ新技術・新製品をタイムリーに世に送り出すための活動や、新分野・新市場の開拓を精力的に進めてまいります。その一環として研究開発のスピードアップのための大学や企業との共同研究も充実・強化してまいります。
また、本年はこれまで以上に事業探索や企業連携、人材確保などの施策を積極的に実行に移すことで、新規ビジネスの具体化を加速させる考えです。
3.事業環境変化に適応する強い企業体質の構築
社会課題の解決と持続的成長の継続を両立させるため、地球温暖化対策に関しては、昨年3月に策定した「2050年カーボンニュートラル実現に向けた方針」に沿って、生産活動での省エネを積極的に進めるとともに、再生可能エネルギーの活用や革新的技術の開発や導入を推進することで、CO2排出量削減を図ってまいります。
また、DX(デジタルトランスフォーメーション)については、基幹システムの更新やIT人材育成などシステム基盤を強化しつつ、生産性や業務効率の飛躍的向上に加え、新しいビジネスモデルの構築に関する検討に積極的に取り組んでまいります。
さらに、人材育成・ダイバーシティー・サステナブル調達などへの対応も着実に進めてまいります。