溶融固化無害化処理・リサイクル
全国で発生する焼却灰は、これまでその多くが埋立処分されていました。しかしながら、焼却灰にはダイオキシンをはじめとする有害物質が含まれていること、再利用可能な金や銀をはじめとする有価金属も処分されてしまうこと、埋立処分場の確保が難しくなってきていることなどの問題を抱えています。
特色
- 高温で溶融固化するため、ダイオキシンの分解、重金属の無害化・ 安定化を実現しています。
- 溶融により生成されるスラグ(エコラロック®)は安全で環境にやさしい製品として土木建設資材(路盤材、護岸工事用など)でリサイクル利用できます。
- 溶融により生成されるメタルに含まれる有価金属(金・銀・銅他)は再資源化(都市鉱山の再資源化)します。
国内最大級の溶融固化処理能力
これらを背景に、当社は1995年に民間企業として初めて一般廃棄物焼却灰の溶融固化無害化・リサイクル事業を開始し、2002年には産業廃棄物の処理も開始しました。
2004年に2基目、2018年に3基目、2022年に4基目と現在専用電気炉4基にて、処理能力は国内最大級の年間13万トン超となりました。当社は高い技術と豊富な経験をもって、地域社会や企業からのニーズに幅広くお答えすると共に、安全と安心をお届けいたします。
※ISO14001、ISO9001 認証取得
溶融固化システムの特長
1. 専用炉による溶融
複数の処理炉を稼働させ、24時間処理を行っておりますので、お客様に安心して処理計画を立てていただくことができます。
2. 高温処理による有害物の無害化、安定化
溶融固化処理は旧厚生省指定(厚告194号)の特別管理廃棄物であるばいじんの処理方法のひとつであり、高温下での溶融はダイオキシンの無害化を完全に行うことができます。
3. 高効率の減容化、軽量化
容積は35%に、重量は60%まで減少します。
4. 資源リサイクル
様々な性状の焼却灰を調整し均一に溶融した後、緩やかに冷却することにより、安定した性状のエコスラグ(登録商標名 エコラロック)を製造しています。エコラロックは路盤材や敷均し材などの土木資材として、高い評価を受けています。また焼却灰に含まれる金や銀などの有価金属は、メタルとして回収し、再資源化されています。
※エコラロックは「JIS5032 一般廃棄物,下水汚泥又はそれらの焼却灰を溶融固化した道路用溶融スラグ」に相当する安全な資材です。
対象廃棄物
1. 一般廃棄物
焼却灰およびばいじん、破砕残渣、不燃残渣、し尿焼却残渣、汚泥
2. 産業廃棄物
がれき類、ガラスくずおよび陶磁器くず、金属くず、汚泥(無機汚泥に限る)、鉱さい、燃え殻、ばいじん
3. 特別管理産業廃棄物
汚泥(無機汚泥に限る)、鉱さい、燃え殻、ばいじん 等
4. 汚染土壌
第二種特定有害物質(水銀及びその化合物を除く)
第三種特定有害物質(ポリ塩化ビフェニルを除く)
5. その他
DXN(ダイオキシン)類を含む土壌、埋立処分場掘起し